2 心理学研究

02 心理学研究

章の概要

図2.1 テレビの内容は子どもの行動にどのような影響を与えるか?

テレビで見る暴力が自分の行動に影響するかどうか、考えたことはありますか?画面の中のドラマチックな状況で人々が暴力的に振る舞うのを見た後では、実生活でも攻撃的に振る舞う可能性が高くなるのでしょうか?それとも、架空の暴力を見ることで、実際には攻撃性がなくなり、より平和的になるのでしょうか?子どもはメディアに触れることで、どのような影響を受けるのでしょうか?暴力的なイメージにさらされることと行動との関係に関心のある心理学者は、まさにこのような質問をするかもしれません。

古くから人類は、新しいテクノロジーが人間の行動や思考プロセスに与える影響を懸念してきました。例えば、ギリシャの哲学者Socratesソクラテスは、当時の新しい技術である「筆記」によって、情報を記憶するのではなく、記録に頼ることができるため、人々の記憶力が低下するのではないかと心配しました。急速に変化するテクノロジーの世界では、それらが私たちの日常生活に与える影響や、それがもたらす長期的な影響についての疑問が次々と浮かび上がってきます。スクリーンタイム(スマートフォン、タブレット、コンピューター、ゲームなど)の影響に加えて、自動車(GPSやスマートカーなど)や、デバイス(AlexaやGoogle Homeなど)や住宅(ドアベルカメラなど)にもテクノロジーが導入されています。これらのテクノロジーが私たちの生活に溶け込むと、私たちはその正の影響と負の影響についての疑問に直面します。このような問題では、自分が強い意見を持っていても、隣の人が反対の意見を持っていて歯がゆい思いをしていることがよくあります。

単なる意見ではなく、誰もが納得できる根拠に基づいた答えを見つけるためにはどうすればよいのでしょうか。心理学の研究成果は、このような問題を解決するのに役立ちます。

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図2.1 credit: modification of work by “antisocialtory”/Flickr

Openstax,”Psychology 2e Ch.2 Introduction”.https://openstax.org/books/psychology-2e/pages/2-introduction

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